前の記事の『お見合いがうまくいかないのはなぜ?(2)』で、
お見合いの最大の欠点は、従来の親密さの発達過程の「他人の関係」と「知人の関係」を一瞬にして飛び越え、直接「友人の関係」に入ってしまうこと
だとお話ししました。
知り合った最初の段階では、関係がまだ浅いので、深い話題は避ける方が良いでしょう。
たとえば、あなたと相手が同じ業界で働いている、または比較的ユニークな才能を持っている、読書、音楽、ドラマに独自の見解を持っているということがある場合には、自分を偽ることなく、あなたの独自性を示すことができます。多くの人は、所有している車、住んでいる家の大きさ、卒業した大学等について話すかもしれません。しかし、これらは実際には十分な個性がありません。人の外見が良いのと同じだとよく言われますが、内面も魅力的に思える人は少ないかもしれません。これは、外見が良い人には内面も良い人が少ないという訳ではなく、内面はアピールしないと魅力的に見えないためです。
なぜお見合いで魅力的な人に会いたいと思うのでしょうか?
それは、その人が他の人にはない個性を持っているからです。 お相手と一緒にいて「楽しい」ことを除けば、あなたとは共通点すらないかもしれません。自分にそのような個性がなく、「楽しさ」も提供できないと感じた場合は、自分が求められる場所を探すことをお勧めします。
「友人の関係」の段階で、関係を深めることができる行動の基準は、両者が共有する前向きな経験です。最初のお見合いでは、ほぼ全員がホテルのラウンジを選ぶでしょう。しかし、そのような場所で誰もが他の人とコミュニケーションをとることを好むわけではありません。お見合いではそれを1回か2回なら我慢することができるでしょう。しかし、ラウンジでのデートが数回目となれば、ちょっと窮屈に感じるかもしれません。
このとき、関係をさらに発展させるためには、ポジティブな経験を共有することが重要です。ラウンジでのデートから、2人が楽しめるデート場所に変えてみたり。また、自分の仕事について大げさに愚痴を言ったり、、デート中に問題が起こっても過度に心配したり焦ったりしないでください。この段階では、リラックスと楽しさが必要です。コーヒーを一杯飲んで、明るい話題について話し、2人で笑顔になることです。

ポジティブな経験を共有した後で、さらに、お相手と関係を深めたいと思ったら、ネガティブなことも小出しに話題にする必要があります。日々の小さな問題について話し、職場での些細なトラブル等について話します。
普通の友達から良い友達へ発展させたり、ただ好感を持っている人から恋人へと関係を発展させたい場合、ポジティブな共有経験の積み重ねではなく、お相手のネガティブな感情の受け入れに関係しています。
なぜでしょうか?2人の関係が「親密な関係」に移行し始めると、2人の間のコミュニケーションは単純なものではなくなります。
この過程で、自己の弱さ、怒り、そして計算高ささえも晒されてしまいます。ここでそれらの良し悪しを判断しないでください。2人の関係の観点からみて、こネガティブなものが晒されたことは関係が深まっていることを証明しています。
※ネガティブすぎるのは禁物です。

今回、お見合いがうまくいかない理由は、人間関係の発展過程の基本に反しているからだと話しました。関係の発展過程には、他人の関係、知人の関係、密接な関係、そして浅いものから深いものまでの親密な関係の4つのレベルがあります。2人の関係を徐々に深めるためには、2人がいる関係のレベルに応じて適切に行動することです。これらの行動には、資源を強調すること、共通の良い経験を共有すること、およびネガティブなシグナルを小出しにすることが含まれます。
お見合いの時、自分の些細な振る舞いで、お相手ともっと親密になることが出来ます。